「親鸞と現代の諸問題――高齢化社会の問題と親鸞の信仰――」と題して、加藤先生が2ヵ月ごとに書いてくださることになりました。加藤先生、よろしくお願い申し上げます(当HP管理人)。

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加藤智見先生のプロフィール

 《略歴》                                                             
1943(昭和18)年、愛知県に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業、早稲田大学大学院文学研究科哲学専攻博士課程修了。東京大学および早稲田大学講師、東京工芸大学教授などを経て、現在は東京工芸大学名誉教授・同朋大学講師、光専寺住職(真宗大谷派)。専門は宗教学、仏教学。

 

《主要著書》
『親鸞とルター』(早稲田大学出版部)、『ココロの旅からタマシイの旅へ――宗教の理解』・『宗教のススメ――やさしい宗教学入門』・『蓮如入門』・『誰でもわかる浄土三部経』・『世界の宗教と信仰』・『親鸞の浄土を生きる』・『本当の宗教とは何か――宗教を正しく信じる方法――』(大法輪閣)、『いかにして〈信〉を得るか――内村鑑三と清沢満之――』・『蓮如とルター』・『仏像の美と聖なるもの』・『浄土三部経のこころ』(法蔵館)、『他力信仰の本質――親鸞・蓮如・満之』(国書刊行会)、『世界の宗教が面白いほどわかる本』(中経出版)、『見つめ直す日本人の宗教心』(原書房)、『図説あらすじでわかる!親鸞の教え』・『図説あらすじでわかる!歎異抄』・『図説浄土真宗の教えがわかる!親鸞と教行信証』(青春出版社)、『知らないと恥をかく世界の三大宗教』(PHP)ほか。

 

 ご年配の受講者が多い状況を勘案して、「夏の市民大学講座」中止することに致しました。

 経済活性化を優先する crazyな政府の方針に反しますが、コロナ再拡大が進んでいる現状では市民大学講座を開催するべきではないと考えた次第です。ご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。どうぞ皆さまお元気でお過ごしください。再びお目にかかれる日を楽しみにしております。

          (2020年7月5日)

 

   

夏期(3月下旬~11月中旬)の開門時間は8:30~16:30です。

 

 

 年末の強風も夜半には収まり、ここ北関東は穏やかな新年を迎えた。暖かい日差しの中でまどろんでいると、全てのことを忘れてしまいそうになる。一昨日に食べた食事が「もりソバ」であったのか「かけソバ」であったのかすら、記憶にない。諦めて机回りの整理をしていると、昨年4月に共に「」を見た友人たちの連絡先までなくしてしまった。


 ツマラナイことにこだわっていないで、溜まっている仕事に取り組むべきだと家族は笑う。しかし、正しい食事は健康の基礎であるし、住所録は交友関係に必須である。これらなしでは、真っ当な生活を送ることはできない。


 翻って考えて見るに、日本人は「水に流す」ことを好むようだ。新しい元号を歓迎して無批判に受容するなど、その典型である。しかし、昭和・平成・令和と替わるに従い「加害」の事実を水に流されては、被害者たちは堪らないだろう。「日本固有の文化」「国書からの初めての引用」として、新元号を受容する向きもあろう。しかし、元号は有名な前漢の武帝が採用したものだし、漢字自体が中国に由来しており、ともに日本固有の伝統や文化ではない()。


 あの震災より9年が過ぎようとしている。この間、「頑張ろうニッポン」のかけ声の下で、私たちの社会は発展してきたのだろうか? 民主主義は成熟したのだろうか? 「復興」を旗印に掲げたオリンピックも近い。金メダルの数に一喜一憂するような偏狭なナショナリズムを、自国でしか通用しない時間軸で過去を忘却しようとする国民を、そして贈収賄や忖度が横行して公文書や議会が軽んじられる政治を、大震災に対して暖かい援助の手を差し伸べてくれた世界の人々に、お目にかけたくないものである。
 全ては、日本列島に住む我々の意識にかかっているのだ。「バンザイ」の連呼など、もっての他である。

(註)

 忙中閑あり。年末にkindle「青空文庫」で藤村『千曲川のスケッチ』を、ようやく読み終えた。大学時代のクラブ山荘があるため、あの地域は毎年のように訪れている。登山とスキーと温泉で過ごした日々を想い出しながら…後記をみると、「大正1年」とあった。さて、その年に世界では何が起こっていたのか?

 大正1年=1912年と換算して初めて、浅間を仰ぎ見つつ藤村が過ごした山里の日常と、孫文が活躍した中国や大戦前夜の緊迫した欧州情勢が、重なり合って私の頭の中を駆け巡った。日本人の思考回路に元号使用が与える「負の影響」は、明白である。

  ちなみに、「1912年」と聞いても何も思い浮かばない人には、無責任に一票を投ずる前に、中学・高校生に戻ったつもりで歴史を学び直すことを強くお勧めしたい。歴史を知らずに現在を評価し、未来をデザインすることはできないのだから。    (2020年2月10日)

 

 

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